名戸ヶ谷ビオトープを育てる会

「名戸ヶ谷ビオトープを育てる会」は、千葉県柏市名戸ヶ谷にある湿地・水田ビオトープを柏市と周辺地域住民の協力のもと、管理・運営している団体です。野生動物の生態系調査や、ホタル再生活動、稲作活動などを行っています。

2025.3.20 活動報告

23年目に入りました

会の活動は23年目の春を迎えています。諸先輩から引き継いでビオトープの保全に努めていますが、会員の高年齢化(特に男性)と初夏から晩秋までの猛暑続きで作業時間が限られ、厳しい状況が続いています。1月25日の総会(会の年度は1月~12月)では積極的な対策案が出ていますので対応していきます。
今年は2月の夜間気温が低いためかニホンアカガエルの産卵が遅れました。3月中旬にやっと130個を越えました。雨が少なく岩手で大規模山火事が発生しましたがビオトープでもザリガニ池の水が枯れました。この時期では初めてです。今年も天候に左右されそうです。

ニホンアカガエルの産卵

1月の定例活動で田んぼ四周に産卵用溝を掘り、湧水が緩やかに流れるようにします。卵塊が水に隠れるよう水深が10㎝ほど必要になりますので、排水口の止水板高さも調整します。ほとんどが溝に産卵されていますが、今年は田んぼの中央付近にも多くの卵塊があるので田んぼの稲株踏みは少し遅らせます。Bゾーン(湿地区域)にも産卵用池を掘っていますが、数年前から産卵は確認できていません。

早春のビオトープ報告です

数年ぶりにゴイサギが来訪しました。以前は湧水池後方の竹藪にいましたがダイサギやアオサギが来るので、しばらく姿が見えませんでした。アオサギは上空を飛んでいるのが見られますが、ビオトープには降下しないので再来したようです。環境の変化を感じているのかもしれません。
イソヒヨドリが昨年から来ていますが、今年は毎日見られます。本来は海岸や磯の岩に巣を作っていたようですが、都会のビルの隙間で巣づくりしています。数年前に流山おおたかの森でマンション工事中、鉄骨階段の隙間で営巣し、子育てしていました。背がブルーで腹がオレンジ色なので気を付けて見て下さい。
気温が20度を超えた日に冬眠から目覚めたクサガメが田んぼでお散歩していました。触れたらすぐ泥の中に潜ってしまいました。

  • 23回目のビオトープ総会
  • 畦で餌探しのゴイサギ
  • 産卵前のニホンアカガエル
  • はざがけ用パイプ上のイソヒヨドリ
  • 田んぼの卵塊とクサガメ