名戸ヶ谷ビオトープを育てる会

「名戸ヶ谷ビオトープを育てる会」は、千葉県柏市名戸ヶ谷にある湿地・水田ビオトープを柏市と周辺地域住民の協力のもと、管理・運営している団体です。野生動物の生態系調査や、ホタル再生活動、稲作活動などを行っています。

活動報告

2024.3.15 活動報告

4年ぶりに総会を開催しました

新型コロナ感染防止で3年間対面での総会ができませんでしたが、1月27日に多くの会員の参加で開催できました。柏市環境政策課からは課長と担当者に出席して頂きました。議案審議後、一部の幹事退任に伴う補充の問題や高齢化による労働力不足(主に田んぼ稲作作業)、定例活動日の曜日変更等の意見について意見交換しました。対応については継続協議してまいります。
ビオトープだより2024冬号も発刊していますのでご覧ください。

2年越しで撮影できました

2年前の稲刈り時に巣と卵が発見された準絶滅危惧種「ヒクイナ」をやっと撮影できました。警戒が強く、10m程離れた足音で鳴き声を止め、姿を隠します。まだ1羽のようですが番になり産卵・羽化に繋がることを期待しています。

ビオトープから春の便りです

日中は日差しがあると暖かいですが、早朝は気温が低いので例年より産卵が遅れました。ニホンアカガエルの卵塊が今年も3月初旬で110個を超えて確認されています。ほぼ例年と同じです。小さなオタマジャクシになり始めています。
ネコヤナギ、カワヤナギ、ユキヤナギやスイセン、ホトケノザも開花、ツクシも出ています。モズが縄張りの警戒、カルガモ、コサギも来ています。
*ザリガニは水が冷たいのでまだ穴の中です。

  • 総会状況
  • ヒクイナ
  • 田んぼに産卵されたアカガエルの卵塊
  • モズ
  • モズの早贄
  • ネコヤナギの雄花
  • ツクシの群生
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2023.12.12 活動報告

稲刈りも相変わらずの泥んこ田んぼです

今年は台風の襲来はありませんでしたが、猛暑続きで田んぼの草取り、畔の草刈りが大変でした。湧水は少なくなっていますが生きものとの共存なので乾くことなく、稲刈りも「深長靴」での作業です。足が抜けず前進もままならない会員、畔に上がるのに踏ん張っている会員、深みにはまり股下まで沈んで動けなくなる会員もいて、救助作業で稲刈りより大変です。猛暑で1日の作業時間は60分から90分が限度、5日間で延べ74人の参加でした。名戸小の稲刈りはコロナ感染による学級閉鎖が発生、残念ながら中止となりました。学校行事の都合で脱穀作業も中止でした。

脱穀は天気との勝負です

刈った稲は「はざがけ」で天日干しです。好天が続きましたが金曜日雨予報が日曜日雨予報になり、急遽、土曜日(10月16日)の作業になりました。名戸小の参加はなくなりましたが、新会員もいるので、昔ながらの足踏み脱穀機や唐箕での作業体験、最後は脱穀機で選別し昼過ぎで終わらせました。新米は会員はじめ環境政策課にも配布しています。

4年ぶりの「収穫祭」を開催しました

「文化の日」の11月3日、新型コロナ禍で中止していた収穫祭を4年ぶりに開催することができました。用具や料理の前準備、ご苦労様でした。久しぶりに火起こしから始め、もち米蒸し、臼と杵で餅を搗き、あんこ餅やきな粉餅、肉がいっぱいの豚汁をおなか一杯食べながら会員の親睦を深めることができました。一年間、ご苦労様でした。

  • 稲刈り
  • 脱穀
  • シュリーゲルアオガエル
  • 収穫祭:餅つき
  • 収穫祭:もちこしらえ
  • 収穫祭:食事中
  • 園児の散歩

2023.9.7 活動報告

休耕田が蓮花でいっぱいです

頂いた大賀ハスの実を発芽させ、3年目で一面に花を咲かせました。昨年、休耕田に根(レンコン)を入れた鉢を埋めて育てていましたが、休耕田からはみ出して稲の間からも花が立ち上がりました。早朝にはミツバチやハナバチも蜜や花粉を集めに来ていました。ピンクが「大賀ハス」で白(花の先端がピンク)が「巨椋ハス」です。

もうすぐ稲刈りです

今年の夏は記録的な猛暑で、米も高温障害や虫害で一等米が少なくなっているようです。ビオトープの田んぼでもカメムシが見られましたので心配です。8月まで台風の襲来がなく、少し倒伏していますが稲刈りには支障ないでしょう。8月27日に天日干し用の「はざがけ」パイプを組み立て、閉じ藁・紐等の準備を進めています。稲刈りは会が9日、10日、名戸ヶ谷小学校が14日の予定です。足踏み脱穀機等による脱穀は10月中旬です。

案山子は「萬太郎」と「さかなくん」です

猛暑で案山子作り作業が進まずやっと1日に完成しました。鳥除けネット下では「ギンヤンマ」の羽化が多くみられ、網目から脱出できないので救助しています。

  • 休耕田がハス花池です
  • 大賀ハス(古代ハス)
  • 巨椋ハス(爪紅ハス)
  • 「萬太郎」と「さかなくん(大きなマグロ付)」
  • ギンヤンマを救助

2023.6.17 活動報告

田植えも終わり、ビオトープは緑がいっぱいです

今年は新型コロナ感染症の扱いが緩和され、田植えは賑やかに行われました。会の田植えは連休最終日に新会員や市民参加もあり、あっという間にうるち苗を植え終わりました。11日には名戸小5年生が3年ぶりに泥んこになりながらもち苗を植えました。みなさん楽しく良い思い出になったようです。10日後に植え直しを行いましたが、今年は少々大変でした。

カルガモの番が餌を漁り、緑一杯の畔で昼寝をしています。ビオトープ生きものの頂点にいる「アオダイショウ」も元気に市道を横断しています。
ニホンアカガエルも小さなカエルに変身しています。6月に入りヘイケホタルも数は少ないですが飛翔しています。植物では「ジョウロウスゲ」が一杯小穂を付けていますし、7月には大賀ハスの開花も見られるでしょう。

土小学校の校地外学習(観察会)は「楽しかったでーす」

6月5日、雨で延期になりましたが2年生81人と先生、協力隊のお母さんがビオトープの広場に集合しました。生きものや野草の観察、ザリガニ釣り、質問コーナー等楽しく有意義な時間を過ごしました。質問では超難問もあり、立会いの会員も苦心していました。

  • 会員・市民での田植えです
  • 名戸ヶ谷小の田植えです
  • カルガモの昼寝です
  • アオダイショウのお通りです
  • 土小の生きもの観察中です
  • ジョウロウスゲの群生です

2023.3.12 活動報告

1月の総会は中止しました

2月に入りやっと新型コロナの感染者が減少傾向に入りましたが、年始での室内総会開催は感染防止上厳しく中止としました。5月に感染症上の分類が緩和されるので、今年は収穫祭と併せて開催できることを願っています。
ビオトープだより2023冬号も発刊していますのでご覧ください。

ビオトープの活動が始まりました

2月10日過ぎより今年もニホンアカガエルの卵塊が確認され、3月初旬で120個を超えています。2月18日の定例活動で稲株踏みを始めましたが、踏み均した田んぼにカルガモが多く(10羽前後)飛来し、餌を漁っています。水が濁り、卵塊の確認が困難になってしまいました。来年は株踏みの日程調整が必要です。
ネコヤナギ雄花の花弁が出始めました。ツクシも出ています。カワセミはまだ来ていませんがセグロセキレイの番やモズが来ています。
*ザリガニは水が冷たいのでまだ泥穴の中です。

  • 作業小屋入り口上のモッコウバラにヘビの抜け殻
  • 田んぼの真ん中に産卵されたアカガエルの卵塊群
  • 株踏み田にカルガモが多数来訪
  • ツクシの群生

2022.12.18 活動報告

ビオトープの稲刈りは大変です

新会員が稲刈りに挑戦しましたが、ビオトープの田んぼは足が泥んこから抜けず、前に進むだけでも大変です。経験者からのアドバイスでなんとか1列を刈り切りました。新型コロナ感染防止は継続していましたが、9月15日に名戸小5年生全員で賑やかな稲刈りが行われました。泥んこになりながら、刈り取り・運搬・束ね・はざがけと一連の作業を経験しました。後日、全員から「米作り作業はたくさんあって大変なことを知りました。」「ご飯は残さず味わって食べます。」等、お礼の便りが届きました。脱穀も予定していましたが学校行事の都合で中止になりました。残念でした。

「ヒクイナ」が棲みついています

稲刈り田んぼで野鳥の巣と卵が見つかりました。残念ながら放棄状態でしたが原因は雀除けネットで親が抱卵に行けなくなってしまったようです。「鳥の博物館」で調べてもらい「ヒクイナ」と判明、時々鳴き声も聞こえているので静かに見守り、来年はネット掛けを工夫、改善します。

土小学校の秋の「校地外学習」が今年も実施されました

9月28日、2年生が今年2度目のビオトープ来訪です。今回は「ビオトープの素敵探し」で生きものや野草の観察と会員へのインタビューでした。ビオトープの生きもの生態状況や活動で大変なこと等タブレット撮影もあり、対応も大変でしたが好天にも恵まれて楽しい時間を過ごしました。

天候が悪く、脱穀は一日作業でした

刈った稲は「はざがけ」で天日干しましたが、好天が続かず予定日も延期となり10月16日に会員で脱穀を行いました。名戸小の学習がなくなったので1日作業で終わらせましたが乾燥不足でライスセンターで乾燥機に入れて再乾燥してから精米しました。作業に参加した会員に新米を配布しています。

「不法投棄ごみ」です

市道の両側に引っ越し時の残りと思われる多くのごみが放棄されました。靴やサンダル、傘、カセットテープ、レコード等です。これまでもテレビや自転車、大きな鏡などもありましたがこれほど多くが廃棄されたのは初めてです。
分別して収集日に出しましたが心無い行為に対し、怒りと残念な気持ちで一杯です。

ビオトープ文化祭を初めて開催しました

コロナ感染が収まらないので、今年も収穫祭は中止しましたが「ビオトープ文化祭」を初めて開催しました。名戸ヶ谷ふるさとセンターに会員が趣味で撮影、製作した「写真」「絵画」「書道」「陶芸」「仏像」「工作」などを持ち寄り展示しました。会員のみでしたが多くの方の参加、鑑賞があり、親睦を深めることができたようです。

  • 深い田んぼでの稲刈りです
  • ヒクイナの巣と卵です
  • 名戸ヶ谷小の稲刈りは賑やかです
  • 土小の校外地学習「ビオトープの素敵探し」です
  • 脱穀作業は初体験です
  • 不法投棄された「ごみ」を集めました
  • ビオトープ文化祭会場内の様子です

2022.7.30 活動報告

児童たちの田植えが再開、校外学習も賑やかでした

梅雨の期間が極端に短く、6月に猛暑日が一週間続いた後に梅雨戻りの大雨、西欧では気温が40度を超える等世界中で異常な気象が多発しています。ビオトープでも一時ザリガニ釣り場が2年ぶりに渇水しました。
この度、名戸ヶ谷ビオトープを育てる会が環境省の「令和4年度地域環境保全功労者表彰」を受賞しました。平成15年に設立以降、ビオトープの保全に取り組むほか、小学生を対象とした自然観察や体験学習を実施する等の貢献が評価されました。発足時の会員諸先輩をはじめ柏市環境政策課、現会員の皆様のご尽力の賜物です。心より感謝申し上げます。表彰状は作業小屋に掲示してあります。(副賞はデジタルハイブリット掛け時計です。)
*環境大臣賞は、昭和54年度に創設され(環境保全の推進のため、多年にわたり、顕著な功績のあった者・団体)今年は全国で54件(20人と34団体)が受賞しました。

今年もビオトープは賑やかです

ビオトープの稲は順調に生育し、22日にうるち稲の出穂(開花)を確認しました。多くのカエルやトンボ、小さなイナゴやカマキリが多くみられます。
6月に確認されたホタルはこれまでで最高の15匹でした。まだまだ少ない数ですが、現地での自然発生に繋がることを期待しています。東武バス車庫の街灯がホタルエリアを照射していましたが、育てる会から要望に対処して方向を変えて頂きました。ホームページ上ですが、お礼を申し上げます。
子供たちも夏休みに入り、自由研究、生きもの観察、ザリガニ釣り等でビオトープを訪れる親子が増えます。今日(24日)は柏10団ボーイスカウトがザリガニ釣りに来ました。(今年は3団、4団、6団も来ています。)
今後も生きものの保全と安らぎの場の確保に努めていきます。

  • 表彰状と副賞です
  • 稲の開花(出穂)です
  • シュリーゲルアオガエルが昼寝中です
  • カマキリも大きくなりました
  • ボーイスカウトのザリガニ釣り

2022.6.11 活動報告

児童たちの田植えが再開、校外学習も賑やかでした

今年も梅雨に入りましたね。ホームページの更新が遅れてすみません。
田んぼでは、3年ぶりに名戸ヶ谷小学校5年生の児童たちが田植えを体験しました。新型コロナ感染者は少なくなり始めましたが70名を2班に分けての作業です。どろんこが深く、ヤゴなどの虫が見えるのでなかなか足を入れられない子もいました。でも田植えが始まると楽しくなり、どんどん進み午前中で終了、どろんこの脚を洗って帰校しました。ビオトープだよりに感想文が掲載されていますので一読してください。
6月に入り、土小学校1・2年生120名が7班に分かれ校外学習で生きもの・野草の観察、ザリガニ釣りの体験です。シオカラトンボ、アゲハチョウ、ドジョウ、ヌマエビなど多くの生きものを見つけてスケッチしました。ザリガニもたくさん釣れました。天気にも恵まれ、楽しい時間を過ごしました。生きものは見つけた場所に戻して帰校しました。
育てる会では新会員の入会もあり、稲株踏み、田植え、草刈り、草取りと定例活動日ほかで多くの作業を楽しみながら行い、保全活動にも努めています。
ビオトープは休日になると家族や友達同士でのザリガニ釣りやトンボ捕りで賑やかです。

*ホタルの観察は現地掲示板で案内していますが、条件が整わないと発光はみられませんのでご承知ください。バス車庫からの街灯を遮光するネットを今年も張っています。

  • 田植えも田んぼが深く大変です
  • 児童たちで田んぼが華やかです
  • カラスアゲハが田んぼでミネラル補給中です
  • 生きものは見つかったかな
  • 捕まえた生きものを調べています

2022.3.5 活動報告

ビオトープにも春の便りです

今季の冬は寒さが厳しく、田んぼは氷が厚く張りました。2月中旬を過ぎてやっと最低気温が氷点下にならず、雨が降りましたのでニホンアカガエルの産卵が始まりました。25日現在で100個を超えています。3月中旬にはアズマヒキガエルの産卵もはじまります。
ネコヤナギも銀色の綿が大きくなりました。もうすぐ黄色の花弁が覆います。カワセミは休耕田などで小魚を狙っています。
*田んぼの準備はオタマジャクシが少し育ってからです。足元に注意して木道を散策し、野草の新芽や花、生きものを見つけてください。

ザリガニ釣り場側からの南北木道を延長しました

ザリガニ釣り場から中央木道を繋ぐ南北木道を北側木道まで延長しました。マコモ群生地の中でアカバナなどの観察ができます。散策ルートが増えましたが、子供たちの安全には十分気をつけてください。
*ザリガニは水が冷たいのでまだ泥穴の中です。

  • 田んぼの真ん中に産卵されたアカガエルの卵塊群
  • カワセミが飛び立つ瞬間です
  • 新設延長された南北木道(手前側)

2021.10.23 活動報告

稲刈りは会員のみで3日掛かりになりました

新型コロナ感染防止が続いているため、今年も稲刈りは会員のみで3日掛かりました。もち稲は倒れもせず、きれいに刈り取れましたが、うるち稲は強風で倒れてしまい、一部は穂が水に浸かってしまいました。ぬかるみ田んぼなのでドロンコ稲刈りは大変でした。

土小学校の秋の「校地外学習」が実施されました

9月29日 好天に恵まれて1・2年生の児童たちが2度目のビオトープ来訪です。今回はホタル広場で学習前の注意などを聞いて早速秋の生きものや花を見つけに散策しました。朝晩涼しくなったのでザリガニは残念ながら釣れませんでしたがビオトープ上空を飛ぶアオサギやトンボ、バッタ、トカゲやドジョウ、ヌマエビ、今年生まれた小さいザリガニなどを見つけることができ楽しく観察できました。今回も全児童からのお礼書きが届きビオトープ掲示板いっぱいに貼っています。

脱穀は名戸ヶ谷小学校の応援が入りました

今年は雨が多かったですが、台風の被害もなく1か月程「はざがけ」で天日干して10月9日に会員での脱穀を行いました。14日には名戸小5年生による稲作学習での応援がありました。もちろん足踏み脱穀機や唐箕での作業は初めてなので最初は思うようにできませんでしたが、後半には慣れて無事やり遂げました。コロナ感染対策で2班に分かれての作業がスムーズにいった要因になりました。

  • 会員の稲刈りです
  • 土小の校外地学習 「生きもの見つけたよ」
  • お礼のたよりが貼られた掲示板
  • 会員の脱穀作業では脱穀機も活躍しました
  • 名戸小の児童が頑張りました
  • イナゴを食べに来ているシラサギとアオサギです