名戸ヶ谷ビオトープを育てる会

「名戸ヶ谷ビオトープを育てる会」は、千葉県柏市名戸ヶ谷にある湿地・水田ビオトープを柏市と周辺地域住民の協力のもと、管理・運営している団体です。野生動物の生態系調査や、ホタル再生活動、稲作活動などを行っています。

  • ビオトープ内のすべての生きものの生態系調査
  • 生きもの観察会、植物観察会、ホタル再生のための活動
  • 冬季湛水無農薬・無化学肥料栽培法による稲作
  • 総合学習の一環としての近隣小学校稲作体験への支援
  • 会報「名戸ヶ谷ビオトープだより」の発行
  • ほか、詳しくは「会の紹介」ページをご覧ください。
活動報告

2026.4.2 活動報告

育てる会の活動は24年目です

 1月の定例活動では全部の田んぼの畦際に産卵用溝(幅約30㎝、深さが10㎝程度)を掘りました。トンボ池ができたので年末から「カルガモ」一団が飛来し、夜間に餌取りでかき回しています。「ニホンアカガエル」の卵塊観察で昨年は水が濁り個体数確認ができないことがありました。今年は二の舞にならないよう溝上部に鳥除けテープを張り、効果がありました。2月下旬から産卵が始まり、3月下旬で180個を確認しました。もうオタマジャクシになって田んぼを泳いでいるものもいます。

 1月24日の総会(会の年度は1月~12月)では柏市役所環境政策課、名戸ヶ谷小学校校長の出席もあり、会員の高齢化対策、学校との協力体制強化、大学等ボランティア活動参加誘致等の積極的な対策案が出ました。皆さんのご協力を頂いてできうる対応を実践していきます。

早春のビオトープ報告です

 今冬は2度の降雪があり、一面雪景色のビオトープは静かで街の中とは思えない穏やかな場となりました。三角池脇の竹は雪の重みで大きく撓み、陽が当たると雪が解け落ちますが竹は元に戻りません。歩道斜面の「河津ザクラ」「ユキヤナギ」「土筆」や「ホトケノザ」が春の到来を告げています。

降雪後のビオトープ
稲株踏み
オタマジャクシ
早春のビオトープ

2025.12.13 活動報告

名戸ヶ谷小の稲刈り:最初は難しかったけど楽しかった!

 名戸ヶ谷小学校5年生の稲刈りは70数名で賑やかに行われました。昨年は熱中症警報が発令されて中止になりましたが、今年は好天の下で無事刈り取りができました。皆初めての体験なので最初は恐る恐るでしたが、深田んぼに足を取られ、泥んこになりながら頑張りました。楽しく良い思い出になったようです。児童からの感想文を「ビオトープだより」に掲載しています。米価が上がり、今回の経験からお米の大切さを意識してご飯を食べてくれることでしょう。

スズメは少しだけ戻ってきました

 スズメは天日干しした「はざがけ稲」にも例年より大幅に少ない十数羽の飛来でした。脱穀は稲の乾燥状況と、数日秋晴れが続いた後に行うので日程調整が大変です。昔ながらの足踏み脱穀機と「エンジン+脱穀機」で早い時間から始めて昼前で終わらせました。収穫量は大幅に減りましたが、新米を名戸ヶ谷小学校と会員に配布しています。

一年間、ご苦労様でした

 今年は「文化の日」前日2日に収穫祭を開催しました。前準備で用具の確認、臼や杵の洗浄、料理の準備等ご協力ありがとうございました。

 現地での餅つきなので、火起こしから始め、米蒸し、杵での餅搗きは皆さん力が入りました。家族会員の子供達も一緒に体験、あんこ餅や黄な粉餅、具沢山の豚汁等をおなか一杯食べながら会員間親睦を深めることができました。  今年一年間、お疲れ様でした。

名戸小の賑やかな稲刈り
稲の天日干しも秋の風景
収穫祭での餅つき
今年の労に感謝しながら楽しい食事

2025.9.9 活動報告

トンボ池を造りました

今年の総会で夏場の猛暑と会員の高齢化で稲作作業が厳しいとの意見があり、田んぼの一部を休耕田として「トンボ池」に変えました。ビオトープには湧水池、三角池、カワセミ池がありますが狭く水生生物の生育が限られていました。ヨシが密生しているザリガニ釣り場は湧水の減少と気温上昇で度々渇水してしまい、水がある時のみザリガニ、カダヤシ、ウシガエルが生息しています。今回造ったトンボ池は約30坪程でホタル水路から湧水が入ってきますので渇水はありません。池周りをギンヤンマが飛翔していましたが多くのヤゴやゲンゴロウ等の水生昆虫が見られることを期待しています。向かいの休耕田では今年も大輪の大賀ハスなどが開花しました。

スズメさんはどこに行ったのでしょうか

例年稲穂が垂れ始めると多くの雀がはざがけパイプやヨシ湿地に集まって、人のいないのを見計らって米を食べに来ていましたが、今年はほとんど姿を見せません。よって、鳥除けネットも張っていません。稲刈り直前に数羽のスズメとキジバトを見ましたが被害はほとんどないようです。全国でスズメが減っていると報道されていますが柏も同じようです。

9月に入っても猛暑で「熱中症危険情報」が出るので稲刈りを9月13日からと予定していましたが、コシヒカリが一部倒伏し、台風15号の大雨で穂が水に浸かってしまったので6日より刈り始めました。深い田んぼで倒伏した稲を一株ずつ刈り取り、休憩を取りながらの作業になりました。マンゲツ(もち稲)は17日に名戸小5年生70数名で暑さに注意しながら行います。今後はビオトープでの稲作も更に継続困難になることが想定されます。

「名戸ヶ谷ビオトープの湧水」について説明しています

ビオトープの湧水については発足前に柏市が専門家にお願いして調査、計測を行っています。今回意外なところから一時的に湧水が見られましたが、これまでの計測データはじめ、現在水が湧いている地点と湧水量をまとめてビオトープだよりで説明しています。田んぼ側の湧水量はほぼ変わっていませんが回生の里側湿地の湧水は計測できる地点がありません。北側歩道斜面下全体より少しずつ湧き出ているだけのようです。ヘイケボタルの自生も確認されていますが早急の対策検討が必要です。

トンボ池です
天日干し用はざがけパイプの組み立てです
深田で倒伏した稲刈りは大変です
無農薬なのでイナゴも生息しています

2025.6.28 活動報告

ホタルが飛翔しています

昨年は飼育中の事故で幼虫放流ができませんでしたが自生のホタルを確認できました。今年は4月に100匹ほどの幼虫を放流(環境の変化で今年が最後の放流になります)して、6月15日に2匹、22日に17匹のホタルを確認しました。放流区域から離れている場所でも確認されているので自生も含まれていると思われます。30年ほど前の名戸ヶ谷湧水付近では多くのホタルが見られたと地域のご高齢の方々から伺っていますので更に多くのホタルが飛翔するよう願っています。

児童が植えた稲も順調に育ち、生きものもいっぱいです

会の田植えは連休最終日の2日間、8日には名戸小5年生77人が泥んこになりながら実施しました。皆さん楽しく良い思い出になったようで、参加したほとんどの児童からの感想文が届いています。(一部ビオトープだよりに掲載)稲は順調に生育しています。小さなシュレーゲルアオガエルは畔廻りで見られ、シオカラトンボやアゲハチョウが飛び交い、アオダイショウやニホントカゲは木道上等で陽当たり休息をとっています。
植物では「イチョウウキゴケ」がハス池隣の田んぼで多く発生、ハス池では巨椋ハスと大賀ハスの蕾も多く立ち上がり開花が始まっています。

  • ホタル(昨年)
  • 名戸小の田植え
  • 休息中のアオダイショウ
  • イチョウウキゴケ
  • 開花1号の巨椋ハス

2025.3.20 活動報告

23年目に入りました

会の活動は23年目の春を迎えています。諸先輩から引き継いでビオトープの保全に努めていますが、会員の高年齢化(特に男性)と初夏から晩秋までの猛暑続きで作業時間が限られ、厳しい状況が続いています。1月25日の総会(会の年度は1月~12月)では積極的な対策案が出ていますので対応していきます。
今年は2月の夜間気温が低いためかニホンアカガエルの産卵が遅れました。3月中旬にやっと130個を越えました。雨が少なく岩手で大規模山火事が発生しましたがビオトープでもザリガニ池の水が枯れました。この時期では初めてです。今年も天候に左右されそうです。

ニホンアカガエルの産卵

1月の定例活動で田んぼ四周に産卵用溝を掘り、湧水が緩やかに流れるようにします。卵塊が水に隠れるよう水深が10㎝ほど必要になりますので、排水口の止水板高さも調整します。ほとんどが溝に産卵されていますが、今年は田んぼの中央付近にも多くの卵塊があるので田んぼの稲株踏みは少し遅らせます。Bゾーン(湿地区域)にも産卵用池を掘っていますが、数年前から産卵は確認できていません。

早春のビオトープ報告です

数年ぶりにゴイサギが来訪しました。以前は湧水池後方の竹藪にいましたがダイサギやアオサギが来るので、しばらく姿が見えませんでした。アオサギは上空を飛んでいるのが見られますが、ビオトープには降下しないので再来したようです。環境の変化を感じているのかもしれません。
イソヒヨドリが昨年から来ていますが、今年は毎日見られます。本来は海岸や磯の岩に巣を作っていたようですが、都会のビルの隙間で巣づくりしています。数年前に流山おおたかの森でマンション工事中、鉄骨階段の隙間で営巣し、子育てしていました。背がブルーで腹がオレンジ色なので気を付けて見て下さい。
気温が20度を超えた日に冬眠から目覚めたクサガメが田んぼでお散歩していました。触れたらすぐ泥の中に潜ってしまいました。

  • 23回目のビオトープ総会
  • 畦で餌探しのゴイサギ
  • 産卵前のニホンアカガエル
  • はざがけ用パイプ上のイソヒヨドリ
  • 田んぼの卵塊とクサガメ